カテゴリ
Re Platform Project マネージメント日誌 今日の気になるデザイン おすすめ! パリ・美術館じゃないアート案内 Platform展覧会 ものづくり・ことづくり ライセンシング あっ!という間の5年間展 アルバイト募集 シブヤ大学恵比寿キャンパス おしらせ 以前の記事
2010年 02月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 11月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 04月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 12月 2005年 11月 2005年 10月 2005年 09月 2005年 08月 2005年 07月 2005年 06月 その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
2005年 09月 13日
20世紀も終わりに近づいた冬の日のこと。
東京の地下深くで、「地下鉄ムーブメント」というアートイベントが行われた。今となっては覚えている人は少ないと思う。営団地下鉄の恵比寿、銀座、神田駅の広告スペースを静かにハイジャックした、玉石混合の作品群を。かくいう私も恵比寿駅に作品を出品した。あれから6年の歳月が過ぎ、パリにいる私が感慨深くそれを思い出したのは、今パリのサンジェルマンデプレ駅の構内に34人のアート作品が展示されているからだ。 (展示の詳細はコチラ) 作品の感想については見る人の感性に任せるとして、私個人としてはあの日「地下鉄ムーブメント」が目指した一つのゴールがそこにあると意味で、暖かい気分で一杯になった。 さて、さっき私は地下鉄ムーブメントを形容するのに「ハイジャック」という言葉を使ったが、この感覚はサンジェルマンの作品には当てはまらない。パリの地下鉄運営企業・RATPは正式にこの<展覧会>をサポートしていて、自社のHPでも宣伝しているし、地下鉄のフリーペーパーも大きな記事を載せている。つまり地下鉄ムーブメントのように、ええい、勝手にやっちゃえ!というようなゲリラ・イベントではなく、パリのものは王道ともいえるようなメジャーなパブリックアートのイベントだからだ。それは地下鉄ムーブメントが目指した「作品は美術館を脱走せよ。アートは道行く人のためにあれ」というゴールを共有しながらも、そこへ自家用セスナで向かうのと、自転車で向かうのほど差があるように思えた。 今になって考える。 「地下鉄ムーブメント」で、ムーブメントは起こったのか。 あの日のアーティスト達の情熱は世界の何かを変えたのか。 正直わからないとしかいいようがない。小さなイベントは東京の雑踏と喧騒にとうの昔に飲み込まれ、その足跡は淡雪のようにかき消されたし、当事者の私たちの間でさえ話題になることも今となってはほとんどない。 確かなことといえば。 あの活動を母体にして、このムーブアートマネージメントという会社が誕生したことくらい。 そして私自身は,あの時発表した作品をもとに、より大きな作品を作ろうとしている最中だ。 そういうことを、時にはムーブメントと呼ぶこともできるのかもしれないし、そうじゃないかもしれない。 ああ、他の人はどうしてるんだろう。 「ねえ、ねえ、地下鉄ムーブメントで、ムーブメントは起こりましたか?」 なんていつか聞いてみたい気もするし、ちょっと気恥ずかしくて聞けないような気もするのだ。 写真:1999年、第一回目地下鉄ムーブメント
by moveartmanagement
| 2005-09-13 03:57
| パリ・美術館じゃないアート案内
|
ファン申請 |
||